リュリュン=松竹梅=鹿児島県は、なんと言うか、まぁ。
　兎に角、一言では言い表しにくい存在である。

　まず、容姿を説明しよう。美少女とも美少年とも取れる中性的な顔立ちに、不自然なほど青い瞳。髪は自然にはありえそうもない、露骨なほどの薄緑。
　サイバーウェアを埋め込んで変化させているわけではない。リュリュンはＩＡＮＵＳすら入っていないウェットである。もちろん、ＣＤにコンタクトやヘアカラーをしているわけでもない。
　また、胸部の膨らみはあったりなかったりする。その日の気分次第だ。下腹部のモノも同様だが、大抵は両方とも、ある。

　趣味は少々偏っている。
　災厄以前のコミック、アニメーション、ゲーム等に理解を示し、現実の人間を愛するように二次元のキャラクターにも愛を注ぐ。その際、「萌え」という言葉を頻繁に利用する。自分の趣向が他人から理解されないのを嘆きながら、その事を誇っているような素振りも見せる。
　災厄以前、オタクと呼ばれた存在である。
　より詳しく分類するなら、二次元オタクと云われる類。それ以上の分類は、オタクたちの中でしか意味を持たない。
　センスは（オタクとしても）独特であり、「リュリュン=松竹梅=鹿児島県」というその名前が全てを物語っている。この芸名はリュリュン自身が考えたものであり、相当気に入っているようだ。名前の第二候補は、「あーあ=エチゼンクラゲ=序破急」だったという。

　コミックやアニメの中に入って好き勝手できる――
　と、リュリュン自身は言う。それはバーチャルの進化を意味する言葉ではなく、リュリュン自身が生まれつき持った異能の説明である。
　外見的な変化は、リュリュン自身が二次元の存在になったかのように紙やモニターに映しこまれ、現実でのリュリュンの姿が消えるというもの。
　リュリュン曰く、その時自分が入った二次元世界はまさにドリームワンダーランドになっているらしい。
　紙に描かれた絵を容易に消せるように、二次元へと入ったリュリュンは、ある程度自在にその世界を操れるらしい。二次元での出来事は現実にほとんど影響を及ぼす事はないが、二次元での自分に付けた設定が当たり前なほどに慣れると、現実の自身の体にも影響が出るのだという。
　荒唐無稽な話だが、改造を受けたり特殊なウィルスに罹ったりした経験のないリュリュンが、いわゆるヒルコのような能力を備えている説明にはなっている。
　触手を伸ばし、うっとりするほど甘い唾液を出し、半陰陽込みで性別自在。「本番」以外では、どんな際どい格好をしても下着は見えず、逆に「はいてない」とか何とか。
　二次元でどんなことをやってきたのか、普通の人は想像だってしたくない。

　日頃はその異能を生かし、木更タタラ街やアサクサ辺りで「右手がペラペラー！」と、手を紙の中に入れる手品師という売り込みでストリートパフォーマンスをしている。
　最近は、パフォーマーの仕事で得たコネや社会知識を利用して、トーキーの仕事も始めた。二次元世界を伝って忍び込む手口で、幾つかのスクープをものにしており、むしろ今ではこちらが本職のようである。

　本来の性別がどちらなのかは不明。一人称は俺だが、ニューロエイジにはそんな女性も珍しくないし、性的趣向もバイセクシャルで判断材料にはなりそうもない。
　性格は明朗快活。それなりの正義感と人並みの保守心をもちあわせ、シリアスな場を和ませようと変なことを言ったり、笑いを取ろうと変なことを言ったり、天然で変なことを言ったりする。

　あ、一言で言い表す言葉、見つかった。変な人だ。

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参加アクト  
　”託された言葉〜ＬＯＳＴ　ＷＯＲＤ”ＲＬ：shinjiさん　獲得経験点13  

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化