『私を使って下さい。私は意志も目的も無き偶像。ですが、偶像ゆえに貴方が操る神と成りましょう』

　それには何も無かった。意志も、目的も、心も無く、ただ力のみの存在。神に虐げられ、追い詰められし者達の怨念の結晶にして傑作。意志無き故に神を崇めず、目的も無い故に神に祈らず、心無き故に神を畏れぬ。それは、力ある故に神を砕き得る。そして完成したそれは望まれた性能を発揮した――ただ一点の問題を除いて。意志無き故に刃を取らず、目的無き故に歩まず、心無き故に何も護らぬ。それは力あるただの人形だった。
　神に抗えぬ人が操らねば何も出来ない。
　それは、依存する神。
　偶像の神である。

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化