「これはこれは○○殿、久しいな」
　―それとなく気さくなアヤカシ。

「ほう、何人たりとも我に傷一つつけさせぬつもりだが？　ゆえに、
　我を使いたるそこもとにも害は及ぶまい」
　―その宿命を背負って誕生“させられた”。

　科学の力によって誕生したアヤカシ。ゆえにアヤカシとしては新参者の類に入る。
　なお、すでに彼を作り出した科学者も死亡している。

　彼は何故、作られたのか。
　それは彼の親でもある科学者が、カブト稼業をしていた一人息子の身を守るために、ただそのためだけに持ちえる技術を結集して作り出したのである。
　だが息子はある日、己が闇に囚われて死亡。それを嘆き悲しんだ科学者も自ら命を絶った。
　取り残された、意思を持った防護服。
　彼は人の心まで救うようには作られていない。
　ならば、せめて肉体だけでも守ろう。――それは彼の父たる科学者の願いでもあり、それゆえに彼は誕生した。言ってしまえば、そう行動するようにインプットされているのである。

　だが、彼は己が意思を持った。
　守護すべき存在を失い、父を失った。守りきれなかった。
　ゆえに――誓った。自らの意思で。

　なお、フリーになってからはサロン・ドルファンにも顔出ししている模様。


　人の姿を取っている間は、20代前半ぐらいの、銀髪の精悍な顔立ちの青年である。
　その姿は、かつて護りきれなかった、父なる人の一人息子と瓜二つ。唯一違うのは髪の色だけである（※息子は茶髪だった）。

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化