「……"僕”は、どこにあるんだろう？」

旧GCIにて、IANUSの標準規格争いに敗れたとある技術者が、
より優れた規格を開発する過程で特殊な“素体”を作り出した。
後に彼は、今日出回っている千早製IANUS開発に一役買う訳だが、
開発に使用された“素体”は公に出来る性質のものではなかった。
この件は当時の後方処理課がしっかりと《完全偽装》しており、
つまり彼がIANUSの開発チームに名を連ねていることもなければ、
その“素体”なんてものがこの世には存在したことも当然、ない。

──そんな訳で。
この筑詠無尽なる高校生男子は、ただの高校生男子である。
ちょっと小器用で大抵のことはこなし、色んなジャンルの知識も豊富で、
ゆえに“これといって特徴のない”ことが特徴になってしまうような。
自分の生き方さえも判らない、周りの“誰か”を模倣して生きるしかない。
無数の誰かを真似るうち、“僕”もその中に見つけられるのだろうか？

※大脳の機能をIANUSに依存する実験体。
宿主はその時のコネを指定し、「その生き方を模倣する」ことになる。

[TSUKUYOMI Mutsuki]

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化