「この世に縫えないモノなんてないね、断言出来るよ」

文明の進んだニューロエイジにおいて、針と糸を使い裁縫をする者はほぼ絶滅した。
高性能なミシンはいくらでもあるし、そもそも服が布で出来ていない場合だって多々あるのだ
衰退はある種必然とも言えよう。
だがしかし、その中にあって芸術的とも言える手腕の裁縫師が生き残っていた。
ありとあらゆる物をたった二つの道具で結びつけ、様々なものを形作る──
基本ゆえに困難な作業を、彼女は鼻歌交じりでいとも簡単にこなしてしまうのだ。
それ故に、彼女の小さい事務所でも依頼の入る事が多く、訪れればにこやかに繕い物をする彼女の姿が見えるだろう。
この時代において、その光景はある種の奇跡なのかもしれない。


「長くこんな事をやってるとね、こんな事も出来るようになるの。驚いた？」

さて、針と糸の使い手という事は、暗器のプロフェッショナルという事でもある。
やむを得ない事情がある時、誰か大切な人から依頼された時、あるいは知り合いが理不尽な悲劇に見舞われそうな時
彼女は自らの商売道具を武器とし、戦う事がある。
そして、全てを縫い付けるという言葉の通りにあらゆる生命を地につけ、死神へ縛り、冥府へと縫いつけていくのだ。

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▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化