「随分楽しげな事をしてるね、私もひとつ噛ませちゃくれないかな」

その昔、ニューロエイジという言葉すら存在しない時代──
森と同化し、森を意のままに操る少女がいた。
疾走する馬よりも早く蔦を伸ばし、投げられた石が地に付かぬ間に大樹を生やし、その手を伸ばせば実を結ぶ。
彼女の繰る枝葉が人を殺める事は少なかったが、その秘術が生み出す圧倒的な光景は、人々からの畏怖と崇拝を集めるのには充分であった。

時は流れ、伝承こそ風化してしまったが
今ではその代わりに、笑いながら各地を闊歩して厄介ごとに首を突っ込んでくる少女の話を聞く事が出来るだろう。
もはや信じる人もいないだろうが、彼女こそ現代まで生き続けている“緑の魔女”その人なのだ。

「私の事かい？さて、森にでも聞いてみたらいいんじゃないかな？」

その尋常ならざる長命から、彼女がアヤカシ、それもエルダーの類だという事がうかがい知れるであろう。
しかし人の信仰する森の化身である彼女は、他の年食った連中とは違い人間を喰らうなどといった事をしない。
玩具のように弄ぶ事はあるものの、人類全体を我が子のように慈しむ側面も持ち合わせているのだ。

……尤も、外見の年齢は年端もいかぬ幼女。
たとえ強力無比な元力を扱い大人びた口調で話すからといって
その正体を知らぬ者からすると、ただの妄想の激しい子供にしか見えないのが玉に瑕である。

■アクト参加
・Ander song（飛龍氏オリジナル）アヤカシ枠
・木を植える男（飛龍氏オリジナル）

▼能力値上昇
▼技能修得
コネ取得：５
▼常備化
１０