「僕はいつになったら異動を認めてもらえるんでしょうか…？」
「さぁ？　うちの部署が無くなったら流石に認めてもらえるんじゃないか？」
「…それ、ありえないから軽く言ってるでしょ、先輩」
　――先輩との会話、食堂にて。

「…誰が…誰が女房だ！！　オレはもういい加減いい年した男だこの野郎！！」
　――温厚な奴ほどキレると怖い。


千早重工査察部後方処理課で『世話女房』の異名を獲得している青年。
その名の通り、彼の仕事は千早の抱える非合法工作員のサポートである。
生来の女顔をコンプレックスに思っているらしく、二つ名で呼ぶと不機嫌になり、面白がって連呼するとキレて収拾がつかなくなる。
だが甲斐甲斐しく工作員達の世話をする姿は、どう見ても世話女房以外の何者でも無いと言う事実は否めない。

普段は控えめで温厚な性格のため、とても企業の暗部に携わっている人間には見えない。
実家はウェットな製法を受け継ぐ刀鍛冶の家系で、その影響からか自身も武装開発に関心が強く、千早に就職する際も元々は専門職で採用された――はずだった。
しかしいざ出た辞令内容は、後方処理課における“Commander-指揮官-”、つまり後方に徹して工作員を支える役割だった。

勿論、今の仕事を心底嫌っている訳でもなく、むしろ真面目に職務に徹している。
だが内心、武装開発部への未練はあるようだ。

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化