「この命が燃え尽きる前に――…いや」

　嘗て“夜を照らす灯火”と呼ばれたピアニスト。
　激しいインパクトは無いが、例えるなら暗い夜道に何気なく立っている街灯のように、静かに、それでいて優しく聞き手の心を照らす。
　そんな旋律の紡ぎ手であり、将来を嘱望された若手であった。
　しかし、死病に犯された事を機に彼の苦悩は始まった。
　最早未来の無い自分の生に、相棒をつき合わせてもいいのか。
　迫る死を告白出来ぬまま迎えた、大いなる挫折と別離。
　孤独な灯火は、一人燃え尽きる時を待ちながら。
　静かに、それでも尚、己以外聞く者のいない部屋で旋律を奏で続ける――
　筈、だった。

「燃やし尽くさなければ……ッ!!　彼女のいる、ステージでッ……!!!」

　エンディングで持病が発動して死ぬ。

▼能力値上昇 ▼技能修得[55+35] ▼常備化[30]