「うふふ。フィーの楽しいお茶会にようこそ♪」

紫の髪に灰色の瞳をたたえた身なりの良い少女。
好奇心が旺盛で気まぐれと、仔猫のような性格をしている。
頭の回転が早くマセた部分もあるが、総じて歳相応と言えよう。

父はイワサキの上級社員。
母は夫をよく支える専業主婦。
そのような二人の間に生まれ育った、幸せな少女である。
N◎VAへは家族旅行でやってきたと言っているが――







その実際は真教浄化派、“氷の静謐”幹部。
瞳の色、そして巨大機動兵器パテラス・ミテラを掛けて
“鈍色の”名を冠した……即ち、能天使（パワーズ）だ。

黒のアムールを「おじいさま」と呼んでは頭を撫でてもらい、
ウィリアム・多聞を「おじさま」と呼んではおもちゃを買ってもらい、
スティンガーを「おばさま」と呼んではちょっと怒られたりしつつ、
ウルスラを『彼』のことでからかったりするのも、彼女にとっては日常だ。

パテラス・ミテラと呼ばれる巨大人型兵器を使役し
幾多もの戦場を、灰燼へと帰してきた。
この厄災の街へと彼女がやってきた理由。
それは、ハンドアウトのとおりである。