「いやいや、違いますよ？これは大鎌じゃなくて、無闇に鋭い金属板とただの棒ですよ？ほら、くっついてないでしょう？」
　　―――いや、その言い訳は苦しくないか？
　
　　
　背に大鎌（組み立て式）を背負ったコート姿の青年。名前の読みは『いぬい　あきと』
　外見こそ怪しいことこの上ないが、これでも立派な（？）ナイトワーデンのカブトである。
　元々は孤児院の出身だったが、ナイトワーデンのカブトである義父に引き取られ、その背を見て育つ。
　彼が高校時代に殉職した義父の『大学は出ろ』と言う遺言に従い、大学を卒業した後にナイトワーデンに入社。
　
　高校時代までは義父に教えを請い、大学に入ってからは学業の合間に危ない橋を渡ってきたので、それなりに場数は踏んでいるし、戦闘技術もある。
　ただ、特異な……と、言うより明らかに扱い難い得物を好む事については、周囲から疑問の声も。
　もっとも、義父も使っていたこの武器を手放すつもりは毛頭無いようだが。
　
　
　戦闘スタイルは分かり易いパワーファイター。
　大鎌の重量を活かした斬撃で押して押す攻勢タイプ。
　依頼人の護衛などを行っている場合は、その鎌を振り回して敵の攻撃を弾く事もあるが―――基本スタイルは先手必勝。護衛対象を害する相手を先にノすタイプ。
　ワーデンにもちらほら居るタイプだが、残念ながら知名度も実力もまだまだである以上、来る依頼は少なく生活は結構苦しい。
　
　意外と手先が器用で、ＳＳＳからの職務質問などを誤魔化すための武器の刃と柄の分割改造なんかは自分でこなしている他、地味に料理が得意。
　食費が無いときによく使うご飯に各種調味料を巻いただけの「晶兎巻き」は、確かに美味いが涙を誘う。
　
　
「『―――最強の矛をも殴り飛ばす、最強の盾であれ』。親父譲りだが、俺が持っているたった一つの譲れねぇスタイルだ。……俺が『盾』を志したのは……まぁ、その生き様がカッコよかったから。それだけなんだろうな」
　　―――彼にとっての、盾とは何か

　
【Alliance】  
表向きはネットワークゲームの取引掲示板の形をした偽造サイトで交流する集団。  
N◎VAでの噂が多数寄せられており、アングラ的な情報も得ることができる。  
また、溜まり場があり、よくいるメンバーが顔を出していたりする。  
招待制に近い形をなっており、既存のメンバーから招待してもらうしかないが、ほぼ無条件で登録できる。  
メンバーリストも存在せず、誰がメンバーかを正確に把握しているのはトップだけであると言われている。  

暗黙の了解として「借りには貸しで返す」というルールがある。  
掲示板に【求)借り　出)貸し】と書きこめば、管理人経由でAllianceの助力を得ることができる。その代り対価として労働を要求される。  

▼能力値上昇
▼技能修得 170
▼常備化 56