タタラ街の片隅の、ごく普通のマンションに住む、一見普通の全身義体の少女。
不登校児で引き籠り気味、いつも瞼を半分降ろした機嫌悪そうな表情、細い肢体が不健康に白いのは、義体の定期メンテナンスを怠っている証拠だ。
両親は不仲。親子間も没交渉気味。友人は現実空間では相当少なく、しかしウェブ上では相当多い。
ありふれてはいない。
けれど、珍しくもない。
そんな少女のはず……だった。普通に生まれていたなら。

身体機能が不全であったために、出産直後に全身義体に脳を移植された子供。
その際、義体の手配を行ったメタトロンに接触、その際に脳の爆発的な活性化が確認されている。

普通の人間としては、未だ３〜４歳なのだ。

だが、彼女は生まれた瞬間から外界である現実空間、電脳空間双方にアクセスしたため、その両空間を生まれつき同時認識している。時間概念を無視したウェブ上における生活年数は、現実の十年と少しに相当する……とは、メタトロンの言。

本人はすべてを当たり前のこととして認識し生活している。ただ、年齢相応以上に好奇心旺盛で、且つリスキーなことを楽しむ性癖。
ウェブ空間でＡＩらと生活してきた影響か、独特の感性の持ち主。

▼能力値上昇

▼技能修得
（７０＋３０＋１０）
▼常備化
（４５）