「我が銀光は、人外には特に厳しいぞ―――？」
―――口が裂ける、と、そんな表現をしたくなる笑み
「･･･････うるさい、化け物には関わらない方が良い。そうに決まってる」
―――俯き、視線をそらす。



色白で１０代半ばほどの少女。
それが、絶滅騎士団の一員だと思うものは少ないだろう。
ましてや、その少女が、わずかな例外を除いて、騎士団内でも適うものがいないほどの数を殺した殺戮者だと思うものはいないに違いない。
対軍殲滅能力に優れ、まさしく"絶滅"の名に恥じないエージェントである。

曰く、『街もろとも居合わせた浄化派を一夜で滅ぼして見せた。』
曰く、『それは、血に飢えた悪魔であり、味方であっても関わってはいけない。』
曰く、『ジョルジュ･ロッツをして仕留め損ねた吸血鬼である』
ちなみに、全て根も葉もない尾ひれがついた、いや、尾ひれしか残ってないような噂である。
誰を殺しても、誰を護っても、どう振舞おうとも、噂は全く変わらず同じ方向へと膨れ上がっていった。本人は「誰が信じるものか」と思ったが、どうやら、内部どころか外部でもまるで怪談のような噂になっているらしい。そのうち、串刺し公が街と同じ大きさになって口から放射能火炎を吐ける日も近いに違いない。

噂とは違い、本人は異能だけが取り得であり、それを超えるか封じられれば、全くといってよいほど戦うことが出来ない。


表に出るか、もしくは闘いの場において、
彼女は必ずマスカレイドのスイッチを入れて、『人外の化け物』を演出する。
最も、物事の判断は彼女本人が行うのでよく矛盾がある。
わざわざ指摘する人間もいないので、逆に勝手気ままな人物として、演出に成功している、かも知れない。

本人自体は気弱っぽい性格らしい。
虐殺を繰り返してはこっそり裏で吐きそうになってるとか。


『ツェペシュ』
形状のない魔術のようなもの、らしい。
安定のために電脳的な改造を加えれているため、一種のサイバーウェアともいえる。
槍、剣、杭、純銀の武器の群れを飛ばすことで、遠隔攻撃を行う
あるものは死角から。あるものは地面から生えるように。
不規則に攻撃を仕掛ける。
その全てが、妙な共通点を持つ。
すなわち、刺し貫くこと。
その武器は容赦なくあらゆるものを貫き、串刺しにすることだろう。
あるものを、死刑囚のように、
あるものを、標本のように、
あるものを、心臓を杭撃たれた吸血鬼のように。

それが引き起こした惨劇は、あるものを思わせる。
ソレが、この術式の持ち主だったのかは分からない。
だが、ソレの名をもって呼ばれる。
串刺し公ヴラドツェペシュ、と

なぜ、彼女がこの異能を使えるのか分からない。
全くの偶然かもしれないし、そうではないかもしれない。



メモ：実力というよりはトループ相手に稼いだキルマークの数が飛びぬけており、それが元で噂となっている。生まれは孤児。異能を見出されて聖母殿に抜かれる。
中身はごくごく普通な性格だが、吸血鬼の本能として血を吸いたくなる時もある。

【hilander/re】偽りの希望　自分を欺く　嫌気が差す
【kabutowari】破壊　破滅　破局
【ayakashi/re】緩やかな磨耗　幻想的　死への憧れ

http://space.geocities.jp/ashdust0920/_gl_images_/kusizasi3.jpg

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化
１５　２０　３５　７０
３０　１０　１０　５０
４９
１４９