「あ、ごきげんよう」 

　聖ミシェル学園に通う清楚なお嬢様――表向きには。 
　迂闊に背伸びするとブラウスの胸ボタンが弾け飛ぶ。仕方なくボタンを縫い付けると、スカートまで一緒に縫い付けて自ら捲り上げてしまう。そんな少女。 
　養父母と執事に囲まれて生活しているが、それがかりそめの家族なのは知っている。その理由も知っている。
　そう、彼女の正体は天使だったりする。 

　天界でのある日のこと。 

天使長　  「予定していた魂がここまで昇っていないようだがどうした？」 
下級天使 「いえそれが、新人の案内役が、昇ってきていた魂を途中で惑わせてしまったらしく……」 
天使長　  「迷ったのか……仕方ないな。では遅れるのだな？」 
下級天使 「いえ、その。迷ったのではなく、惑わせたのでして……」 
天使長　  「どういうことだ？」 
下級天使 「その……昇ってきていた魂が、案内役の姿に悩殺された挙句、堕天してしまったとのことです」 
天使長　  「なんだと!?　すぐその案内役を呼んで来い！　そいつの名前は？」 
下級天使 「パ、パティオであります！　すぐ呼んでまいります！」 

　そうした遣り取りの後、修業のために災厄の街に送り込まれた天使。 
　制限されているとはいえ、普通の人間とは比べ物にならない能力を持つ天使にとってみても、過酷な時代と場所を選んで送り込んだはずだった。人間にとっての歓び、悲しみ、苦しみなどを学び、人間に対して天使に何ができるかを考えられる、もっとも適切な場所として。 
　しかし―― 

　　「セクシィィィ・ビィィィィィ――――――――ム!!!!」 

　逆効果だったのかもしれない――そう思う天使長であった。 


▼ReBuilded ver.OE　2012/01/14

▼まとめ 
http://girlsbravo.sakura.ne.jp/nova/Patio.html

▼能力値上昇 10
▼技能修得 140+180
▼ワークス　10
▼常備化 126
10+140+180+10+126 = 466
466-145=321