フルネームはレオ＝クリムゾンヒル。
十年前にある地方で起こった“煉獄の支配者”による殺戮の被害者であり、生存者。
聖母殿のエージョント達により救出されたものの、全身に深い火傷を負い、そのために全身をサイバーに強引に置換された。それも安物であったために完全に心身に適合しなかった。
また完全な義体化ではないため、顔の右半分には火傷の跡が残っている。それを隠すように、右半分の前髪は長く垂らしてある。
聖母殿にいた期間は僅か。何故なら、彼を救出した恩人であるエージェント達が聖母殿から離反して浄化派となったためであり、彼はそれに付き従った。
なお、浄化派であった頃の二つ名は“紅蓮地獄”である。

“煉獄の支配者”であるライナスの血を分けた弟であり、十年前の事件が起こるまでは非常に仲が良かった。
兄と同じく支配者の素質を持つ継承者の一人だったが、二人の父親が、殺された瞬間にそれを目撃したライナスの方に咄嗟に煉獄の支配者の地位を継承させたため、支配者になれなかった。
だが、支配者に最も近い血脈であったために、彼にも煉獄の炎を呼ぶ力が潜在的に眠っていた。
煉獄の炎は意思を持ち、また煉獄の世界に干渉する者の記憶を所有する能力を持っている。そしてその能力により、その世界の炎を正当に呼べる者同士は記憶の共有が出来る。(もっとも、全部見えるわけではなく、ブロックが掛かっている場所も多い)
レオは煉獄の炎を正当に扱うものではないが、素質ゆえに僅かな干渉が可能となり、そして炎の記憶と自分の記憶を符合させた結果、十年前の事件は兄のライナスが起こしたものだと思い込み、加害者でありながらのうのうと生きている兄に対して復讐することを決めた。
ライナスも最近まで、あの事件は自分が力の暴走の結果起こしたものだと思っていたため、レオが見た煉獄の炎の記憶の中に、その真相が含まれていなかった。真相は、もう一人存在した支配者による過干渉が原因で、ライナスはただ利用されただけだった。

復讐を果たそうとするも、それを阻まれる。そしてその時に、全ての真相を知った。
その後、レオは聖母殿に回収された。改宗の見込みありと判断され、“静養”に出されることとなる。記憶操作によって記憶を封印させられかけたが、それを拒否。自分の意思で贖罪をすることを誓い、そして改宗機関に移送された。
再び兄と会える時が来るまで、彼は今も静かに日々を過ごしている。

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化