「ボロ布でも、寄せ集めて縫い合わせりゃあ見れる物になる事だってあるさ」
「――例えば、俺みたいにな」

　ストリートで何でも屋を営む少年。
　その仕事は荒事から猫探しまで多岐に渡り、時折失敗も交えながらもどうにかこうにか災厄の街で生き延びる事に成功している。
　
　彼は元々、嘗て破竹の勢いで急成長した企業“レイド＆ルーラー”の実験体の一人だったが、霊的素質を見込まれて様々な能力を付与される実験を施された結果、どの能力も半端な物になってしまった。
　それは彼に期待されていた結果とは違ったようで、彼を担当していた研究者は廃棄処分を決定した。
　そこで死ぬ筈だった彼は、どれも半端な己の能力を総動員し、複雑に組み合わせる事で辛くも逃亡に成功。
　そのままストリートの闇に紛れ、今日まで生き延びてきた。

　研究員から侮蔑と共につけられた二つ名“パッチワーク”を己の通り名として用い、寄せ集めである事を己の生き様とした少年は、今日も災厄の街の闇を駆ける。

▼能力値上昇 ▼技能修得[120]+95 ▼ブランチ +40 ▼常備化 +35