「はい、こちら探偵事務所……って、うちはラーメン屋じゃないっ」

　スラムの一角、ボロボロの廃ビルに事務所を構えるフェイト。
　よれよれのジャケットに身を包み、日がな一日ならない電話の前でぼけー、としていることも多い。スクワッターとかルンペン一歩手前の探偵だ。
　かつては有名探偵社に所属する敏腕探偵であったのだが、すったもんだがあり現在はこんな稼業に身を窶している。NIKの鑑札もその折に停止。IDすら消えてなくなった。あぁ、無常。
　しかし、こんな境遇だが、その腕は確かである。ある名探偵が自分の全てを教えた、とまで騙ったその調査能力は折り紙つき。
　性格はハードボイルドなプロフェッショナル――になりきれない男。正義感と好奇心、まだ若いゆえかそれが性質なのか、そんなものに振り回されることも多い。

　術を使うバサラ。元々自覚も発現も無かったのだが、昔、重傷を負った際、彼を助けた術者から輸血を受け、血が目覚めた。その術者の詳細は覚えていない。大人だったのか子供だったのか、男か女かそれすらも。
　彼は探偵業の傍ら、その術者を捜し、そしてその人の居る所にたどり着くために独学で力を磨いている。
　混ざり合った溶岩の元力はまだまともに扱えず、取り柄といえば自らの力を周囲に向かって解き放つ空間作成程度のものでしかないのだが。

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化