「え〜と、今週のターゲットと賞金首は……っと。」 

「汚れた雨が降るたびに、土がどんどんやせてゆくんだって。
　畑で何も育たなくなったら、何を食べたらいーんだろ」
「いつかは私のロケットで月に行くのが夢なんだ」
「ほら、この子も、まだ飛びたがってる」

　郊外のジャンクヤードで突き刺さった航宙艦の残骸に住み、なんでも屋を営んでいる。
　B.H.K.(バウンティーハンター協会)にも登録している賞金稼ぎ。
　つまりは、この災厄の後の世界を生きる"ハンター"なのだ。

　油で汚れただぶだぶの白衣を、ツナギと一緒に袖をくるくる巻いて羽織るのが普段着。
　ゴミの山に捨子として放置されていた、碧眼金髪の醜いアヒルの子。