何処かに存在する…と言われている、太陽神の力が込められたものとされる秘蹟の盾。
その力はありとあらゆる脅威を退け、アストラルの知識がない者にさえも魔を祓う力を与えるとされている。
しかし、その力はあまりにも強大に過ぎた…。殆どの者はこの秘蹟がもたらす力に耐えきれず、それを手にする度ごとに次々と発狂していった。
それを目の当たりにして大いに嘆いたソレは、自らを誰も手の届かない場所へと隠し、そして何処かへと姿を消した。

何故この盾が人を狂わせ、そして自らを嘆いて姿を隠したのか…それは誰も知らない。ただ、アストラル関係者の中でも力ある者は揃って口にする。「其は太陽神の力を秘めたるモノ」と…それゆえ、何時の頃からかその盾は“Sol”と呼ばれるようになった。










【以下ネタバレ多数につき注意】
▽平安時代…魑魅魍魎の跋扈した時代において、黄泉比良坂を防ぐ岩戸を破って黄泉の女王・伊邪那美がこの世に現れるという事態が発生した。その時に伊邪那美を再度封印したのが三貴神の力の…ほんの一部を借りた武具である。それらを作り出した者が、武上家の先祖でもある戦巫女・鳴神の清女(きよめ)である。彼女は天照大神の力宿したる勾玉を作り、月読命の力宿したる弓を作り、そして素戔嗚尊の力宿したる太刀を作った。彼女は勾玉を身につけ、太刀を自ら手にし、そして後に彼女の伴侶となった神主の魔を退ける弓の音を鳴らせて…伊邪那美を再度黄泉の世界へと追いやる事に成功した。
▽清女は雷神にして剣神たる素戔嗚尊に仕える巫女であった。故に当初は彼女自身が『建御雷』と命名された太刀を管理した。弓として作られた『月読』、及び勾玉として作られた『天照』(あまてる)もまた彼女とその伴侶たる神主の管理下に置かれる事となった。清女らがその『新たなる三種の神器』に願い出た事は、伊邪那美の封印の管理であった。
好戦的な性格の『建御雷』と使命感の強い『天照』はそれを快諾、『月読』もまた『天照』に寄り添う形で承諾するのであった。そしてこの功績により宮中から「武上」という姓を賜った清女夫妻とその子孫達が、これらの神器を継承していく事になる。
▽長きにわたる時が流れ…武上家は血族結婚を繰り返し、結果として本家以外では清女の血は途絶えてしまった。しかし、その霊までもが絶えてしまった訳ではない。
また、これら神器に関する本当の情報は『守人』以外には秘匿されたため、『守人』以外の一族の人間の手によって何らかの理由で外部へと持ち出され、結果的には武上本家・森ノ宮神社にある『建御雷』以外の神器は外部へと持ち出され、行方知れずとなってしまった。時期的には、従来の宗教観が崩れ去り新たに興った真教が世界宗教として世を席巻した災厄後であると記録されている。
そして今…『新たなる三種の神器』のうち『建御雷』だけが黄泉比良坂の封印を護っているという、危うい状態が続いている───
▽本来の『天照』魔器本体は、龍筆相当の“輝ける勾玉”であった。ところが、その絶大な力に目を付けた何者かがこれを外部へと持ち出し、退魔の武器として使えるようにと考えてそれを実行した。可能な限りの強化を施した結果…人間には到底扱えない程までに強大な力を持った武具と化し、触れたもの全てを発狂させるまでに至ってしまった。
自分が傷つけるための存在と化した事を嘆いた『天照』は、自分自身の存在を秘匿し何処かへと姿を隠した。己をかくまでも利用しようとした人間達の欲望の深さを嘆きながら、でも心の何処かでは、自分を元に戻してくれる人物の出現を願いながら……
▽現在の『神器』の在処
・『建御雷』：森ノ宮神社本殿・禁域に安置
・『月読』：清和学園高等部・弓道部備品保管室
　　↑但し本人は使命を放棄し「アルテミスの弓」と名乗ってのほほんとしている
・『天照』：全くの行方不明、実在すら疑われている

▼能力値上昇
▼技能修得
▼常備化