「……その称号で呼ぶのは、止めていただけますか」
――その時だけ、彼はその氷の瞳に明らかな不快感を灯した。（マリオネットＮＥＷＳ１０月１０日）


第二次ミトラス戦争の折、ある企業に傭兵として雇われた経験を持つ。
――が、その部隊は戦時中に壊滅。指揮官もＭＩＡ――戦闘中行方不明とされ、誰もが死んだと思っていた。
これだけならよくある話だ。
が、問題はその部隊が最後に戦った相手である。

――“パナマの狼”。
ミトラスにその人ありと謳われた名将率いる部隊と互角に戦い、多大な被害を与えたのである。その影響により、“パナマの狼”は第二次ミトラス戦争から手を引かざるを得なくなった。有名な逸話だ。

そして、その指揮官であるハインツが生きていたという話が流れたとき、業界は震撼した。かの軍団に引き分け、なおかつ生き残った将を、人々は“英雄 -Der Held-”と讃えた。
――だが、ハインツ本人はその時のことを決して語ろうとはしない。
怜悧なその顔が、その過去に触れたときだけ沈痛に彩られるのだ。
誰が知る？
その、彼を英雄たらしめた戦いを、誰あろう彼自身が悔いていることを。
多くの部下を失ったその名誉ある戦いを、心の底から。


「――私はただ、もう誰も部下を死なせたくはないだけです」




（名前の綴り：Heinz Berger）

▼能力値上昇

▼技能修得
（６５＋２０）
▼常備化
（３５）