「し、将来の夢はしょばうちそく……蕎麦打ち職人です……」
――いいから落ち着け

「前田又左衞門利家、推参……義によって……悪を成敗する……」
――凛々しい顔からけっこう人気

ニューロエイジと同等の科学力のある戦国時代、と言うとち狂った世界設定を持つ新感覚時代劇………その名も“侍HEAVEN”。 
その中にあって義を重んじる好漢――否、“好漢女”・前田利家を演じるのは、１８０センチを超える長身を持ったポニーテールの彼女である。

実家の蕎麦屋を手伝う傍ら、古武術の道場にも通う彼女は、幸か不幸かその道場に殺陣の指導を受けに来ていた“侍ＨＥＡＶＥＮ”のスタッフに目をつけられた。その長身から繰り出される迫力ある槍術と、きりりと引き締まった凛々しい容貌を見た監督が、「こいつぁ使えるぜ！」と思ってしまったからさあ大変。
毎日道場に来ていたヘンな客が、今度は蕎麦屋に押しかけてきた。第一声はお約束、「娘さんを私にください！」。怒った父親がとりあえず監督をドツキ回したが、話を聞くと態度を一変。「よし、出ろ優希！　お父さんは応援しているぞ！」と相成り、あれよあれよという間にキャストにされてしまった。

しかし困ったことに彼女は極度のアガリ性である。「そんな、演技なんて！」と必死に抵抗したが、不幸なことは重なるもの。なんと“侍ＨＥＡＶＥＮ”に登場する利家、男気に溢れ義を重んじるその性格とは裏腹に、あまり喋らない。控えめな性格ながらも強い存在感の持ち主である優希にはまさにぴったりの役だったのである。

そんな過程を経て売り出し注の彼女だが、これが意外と人気が高い。片腕で豪槍を振り回すその姿も然ることながら、舞台外でのアガリ性とのギャップが視聴者のハートをゲットしたらしい。一向に直る気配のない性格を抱えて、瀬田優希の明日はどっちだ。

▼能力値上昇

▼技能修得
（６０＋３０）
▼常備化
（３０）