「ハロー“ウィザード”。……悪いけど、アンタの息の根止めちゃうぜ。」

　新しい物好きで好奇心旺盛と言う、絵に描いたようなニューロキッズ。
　ストリートの話題に明るく、ちょっとした情報屋としてそこそこ重宝されている。
　そんな何処にでもいそうなニューロの、ペルソナの下に隠れたシャドウ……それは、ブラックハウンド機動捜査課の隊員だと言うことだ。

　最も、名簿に名前が記載されてはいるものの、殆ど顔を出さない幽霊隊員だが。
　そんな隊員が何故未だに隊に在籍するのを許されているか……理由の一つは、彼が入隊する際に出した条件を千早冴子が了承していること。
　その条件とは、

『ウィザード級電脳犯罪者を対象とした捜査のみ協力する』
　
　通常なら、こんな条件を出しても戯言と突っ撥ねられる。
　しかし、彼は実際にウィザード級電脳犯罪者を確保し、引渡してきた上でこの条件を出したのである。
　それが、彼の在籍が許されるもう一つの理由……彼自身がウィザード級ニューロであり、対ニューロに特化した凄まじい電子戦闘能力を持っていることだ。

　まあ、他にも部下として手元に置いた方が監視も出来るとか細かい理由もあるが、とにかく彼は入隊を認められた。
　無茶な勤務条件だが、結果はきっちり出すので他の隊員も文句をつけれないようだ。

　彼が何故、電脳犯罪者……それも、ウィザード級の凄腕に限定して捜査を行い、戦いを挑むと言う奇妙な事をするのか、その理由は定かではない。
　ただ一つ確かな事は、彼はウェブと言うもう一つの世界を支配するニューロ達にとって、天敵のような存在であるという事だけだ。

▼“Kill Wizard”
　最近ウェブに噂が広がり始めた奇妙なニューロ。
　ボロボロのローブを纏った青年という、魔法使いや死神を連想させる姿をアイコンとして使用している。
　その不可解な行動の動機を過激極まりない売名行為と取る者もいるが、真意は不明。

▼能力値上昇 ▼技能修得[120]+20 ▼ブランチ +10 ▼常備化 +50