アサクサの主要なストリートを少し抜け、割と落ち着いた風情の住宅街を目指すと、その途中に小さな喫茶店がある。
いい塩梅に蔦の絡む煉瓦風の壁、丁寧に磨かれた窓硝子は明かりを良く取り込み、天窓からの採光のおかげで、昼間の店内は温かな光に満ちている。

――その陽だまりの中、カウンターで枯れ葉色のセーターを着た女性が、いつも穏やかな微笑を絶やさずに出迎えてくれる。

喫茶・風鳴琴の店主、八重樫ひかりである。
“グランマ”――先代の店主から見込まれ、高校を卒業と同時に修行。引退したグランマに認められて最近店を引き継いだ。
――安らぎと落ち着きを人の形にしたらこうなるのではないだろうか。
口数は少ないが聞き上手で、器が広く辛抱強い。
場所が場所だけに客は少ないが、知る人ぞ知る隠れた名店であり、意外な人をここで見かけることもある。彼女の淹れるお茶やコーヒーだけでなく、彼女目当ての客（男女関係なく）も結構いるようだ。

が、彼女にはもう一つ、“素人探偵”という一面がある。
客からの相談事を聞き、時に助言を、時に答えを言い当てる。まるで“安楽椅子探偵”のように。
学生時代には、同級生の牧野さなえとともに事件を解決して見せたこともあるとかないとか。


縛り：カット進行には基本的に参加しないものとする。

※よく使うコンボ：〈交渉〉〈芸術：お茶／芸術：珈琲〉〈コネ〉で、グランマ仕込みの最高のお茶／コーヒーでもてなしつつ話を聞く。
その際の達成値に常時＋５される。

▼能力値上昇

▼技能修得
（５５＋３０＋１０）
▼常備化
（２０）