「この際、問題は利益の有無ではありません。
　――それが道義に沿っているかです」

千早重工の会議室の一席に、最近、小柄な女性が陣取っている光景が多く見られるようになった。
最近千早と提携したブリテンの小さな警備会社・“ロンケー”より出向してきた取締役代理・アステアという名の女性である。
凛々しい表情と闊達な弁舌、そして時に利より義を重んじるその姿勢は、近世忘れられた騎士の誉れを髣髴とさせる。
それもそのはず、彼女はグレートブリテンの、古くから連綿と続く由緒ある貴族の家の出身である。幼い頃よりヨーロッパの偉大なる英雄譚を寝物語に育った彼女にとって、騎士道こそが何よりも優先すべき信念。
無論、企業人としては失格もいいところ。理想と現実のギャップに苦しむことは多々あるのだが……

彼女、一見クールに構えているように見えて、その実かなりウェットな性格だ。一度熱くなると誰にも止められず、会社の警備活動にも自ら不可視の剣をとり“出陣”することもしばしば。
此度の千早への出向に至っても、Ｎ◎ＶＡで一旗揚げて故郷の復興に役立ちたい一心で、周囲の反対を押し切って志願した。そして案の定、千早重工内でも義によって得にもならない苦労を買って出ている。
天然の苦労人。


イラスト from 涼さんっ。ありがとうございますっ！！


20070206　クロニクル対応

▼能力値上昇
（０）
▼技能修得
（６０＋２５）
▼常備化
（３５）＋２４