遥かな古。
人がいまだ技術という牙を得る以前の古、極少数の異能者を除いては、アヤカシに対しては無力だった。
残虐無比、強壮無双の永生者、邪なる神々とすら言うことの出来る存在に対し、人は無力であり、祈るより術を持たなかった。

その祈りが、一つの存在を作り出した。
良きアヤカシ。邪なる存在を穿ち打ち倒す存在。

緑柱石色の長髪を戦場の風に靡かせる、戦闘天空神。幼い少女のような姿をしているがその表情は凛然たる戦士のもの、その身に願いの鎧を纏い、その手に祈りの槍を持つ。魔性を顕現すれば、さらに側頭部と腰部、両踝から、鋼色の翼をその身に纏う。
そして、幼い外見とは正反対の、古々しい口調と物腰。

彼女は、良き人のために邪なる者と戦う。己がそのために生まれてきたことを認識しており、そして、自分にとって人類とは両親のようなものだと思っている。
故にこそルーインは人を信じ、人を愛し、それを護ろうとする。多少その使命に生真面目すぎて、自分ひとりで何とかしようとし、人間を戦いに関わらせようとしないところがあるのが問題といえば問題だが。現在はク・リトル・リトルに招かれているが、その癖は変わっていない。

だが人よ、心せよ。彼女は、邪なる者を討つ槍。
邪なるならば、人にもまた彼女はその槍を撃つであろう。

「余の名はヴィシャス＝ルーイン・・・“邪を穿つ槍”なり。」
祈りと願いに応じ、現れ曰く。

「人間よ、下がるが良い。・・・余が戦う。余はそのために生まれたのだから、人間は戦わなくていい。」
他の退魔師の前に進み出て敵と対峙し、曰く。

▼能力値上昇
▼技能修得55+80
▼常備化105