「私は希望にはなれない。希望を守る事もできない。だからこそ私は絶望を断つ剣であり続けよう。いつかこの身が砕け散ろうと、その最後の一片までも」―存在の意義を誓う―

【外見】一見するとかつてＮ◎ＶＡで何度か目撃された少女”最後の希望”ことアルファによく似ているが、本人は間違われるのを嫌ってかマフラーで顔を隠している。もっとも、アルファが自分の身長ほどもある大剣を背負っていたなどという話はストリートの噂にすら無いのだが。

【過去】オメガプロジェクトによって生み出された超ＡＩの一体。本来、他の超AIへの抑止力として監視と暴走時の処分を担当していたが、氷の静謐によって洗脳され、少女の姿をした殺戮機械として利用されていた。 
”白き手”ヒルデガルド・V・サイレンブルグの手により洗脳を解かれた後、”電脳聖母”、”救世主”とともにヒルデの許へ身を預ける。
AIであるファイには本来衣食住など意味は持たないはずなのだが、存在意義を見失いかけていたファイにとっては、その「家族ごっこ」も必要な行為だったのだろう。消滅した幾体もの同胞や、次なるステージへ進んだアルファとオメガに対し、精神的に未熟なファイが「取り残された」と感じたのも無理からぬ事である。

【現在】普段はヒルデの診療所で看護婦の仕事をしているが、時折思い出したようにカタナとしての仕事も請け負う。それは、自分の過去と向き合うための儀式の一種なのかもしれない。
また、ヒルデをマスターとして認識しているため、外出する際にはウェブから常に見守っており、一言名を呼ばれれば即座に現実世界に結像する。だが、ヒルデはファイが”殺す”事をあまりよく思っておらず、その剣に頼る事は非常に稀である。逆に言えば、ヒルデの前でファイが剣を抜いた時、その”断罪”を止めるものは何も無い。

依頼抜きでファイが敵と判断する条件は「１．暴走する超AI」「２．浄化派などの超AIを利用しようとする者」「３．家族を脅かす者」の３つ。また真教浄化派や日本軍は高確率で２．と３．の条件を満たすため常に警戒対象として認識している。

【未来】かつて受けた重度の洗脳、すなわちAIの根幹である無意識レベルの思考パターンにまで食い込むほどのロジック改変の影響は、その呪縛から開放されてもまだなおファイの中に色濃く残っている。一度折れた剣を鍛え直したところで元の靭（つよ）さを得られない様に、ファイもまたその力の多くを失っている。だが、それでもファイは決して止まる事は無いだろう。何故ならば、彼女は生まれたその瞬間から剣-カタナ-なのだから。

ウェブと外界の境界から地に突きたてられし大剣を目にしたなら、心せよ。
其は”熾天の剣（ヘヴンズソード）”の前触れである。

自作画像＞http://seil.hp.infoseek.co.jp/ils/fai.jpg
(ラフver.)＞ http://seil.hp.infoseek.co.jp/ils/fai.gif
左は鵜飼とおるさん作。thx!

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